この地を支えた産業の名残
この鉱山では、この地方特有の石を採掘していた。 坑口から一直線に軌道が伸び、天盤は低い場所が多く、頭上に気を使いながら歩いた。
足元を見ると、先程まであったレールが消えていた。ここまで来ると非常に脆い地質なので、崩れて埋没したか、撤去されてしまったのか。隅にはトロッコの車輪だけが放置されていた。 奥は二方向に分岐しており右側は狭い空間に小さな立坑があり行き止まり。立坑には昔ながらの木で出来た簡易的な梯子が掛けられていたので後で登ってみよう。まずは 深く続きそうな左側を進む。
緩やかなカーブを描くレールは埋まりつつあった。 見るからに弱った支保工が小さな入口を支えている。地圧に押されて支えきれなくなっているのか、三本ともお辞儀をする様に傾いている。ここを通るのは少々勇気がいる。
下側の穴から出てきて、上を振り返えると何やら上にも穴が開いてる。 ここは長方形のホール状に切り取られた巨大採掘跡であり、3階分の高さがある。 先程の立坑に架けられた足場を登るとこのホールへ出て、上からも見渡すことが出来た。
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